提灯(ちょうちん)用の桐箱(企業のお客様向け)
今回のご紹介は「提灯」用の桐箱です。
提灯は、日本では古くから家の軒下や手に“提げる灯り”として重宝されてきたものです。
お祭りなどのイベント装飾として用いられることも多い提灯ですが、お盆の時期にご先祖様が迷わず戻るための道しるべとして灯したり、様々な祈念を込めて神社に奉納したりと、特別な想いの込められたものもあります。
そんな提灯ですが、伝統的な作りのものは現在も和紙や竹ひごといった自然素材が使われているものが多く、保管方法を間違えてしまいますと、虫食いや経年劣化のリスクを負ってしまいます。
桐箱は、そんなデリケートな製品を保管するにも大変適しております。
多くの素材が嫌う環境として…
・高温
・多湿
・急激な温度変化
・直射日光(紫外線)
・水濡れ
・害虫や害獣に狙われやすい環境
などが挙げられます。
上記のような環境から中身を守るために活きる桐・桐箱の特長として…
◇細胞膜からなる多孔質構造を持ち、断熱性が高い(温度変化に強い)
◇吸湿率が高く、箱として組み上げた場合、内部の調湿効果が期待できる
◇プラスチックなどの樹脂製品と比較して紫外線による劣化の影響が軽微である
◇吸水、吸湿した場合の膨張率が大きく、水分を含むと箱としての密閉度が高まる
(反応も早く、内部まで浸水しにくく、湿気の流入も少ない)
◇反りが出にくく、箱の歪みなどによる大きな隙間ができにくいため、害虫の侵入を防げる
◇桐に含まれるタンニン由来の防虫・防腐効果が期待できる(桐箱のみ)
多くの木材は金属や樹脂に比べると高い断熱性を持ちますが、桐の断熱性能はその中でもトップクラスの実力を誇ります。
その秘密は桐の細胞の構造にあり、細胞のひとつひとつが微細な空間となり、桐自体がいわば発砲スチロールやスポンジのような性質を備えているのです。
クーラーボックスなどにも使用される発泡スチロールの断熱性は言うまでもなく、桐は天然の素材でありながらこれに近い構造や性質を持っており、空調設備のない倉庫や物置のような、温度管理の難しい空間でも気温の影響を最小限にできるという、非常に大きなメリットを持っています。
また、盆提灯のように決まった時期にだけ使用するようなものは特に保管期間が長期化しやすく、気が付いたら外箱や中の提灯が痛んでしまっていた、といったトラブルもしばしばあるようです。
保管容器としてすぐ思い付くものではプラスチック製のケースがありますが、比較的安価で様々な種類があり、量販店でも入手しやすいため非常に手頃なものです。
しかし、実はプラスチックは温度変化や水分、紫外線などに弱く、屋内で使用している衣装ケースなどでさえも、歪んできちんと閉まらなくなってしまったり、経年変化で脆くなり割れてしまうことがあります。
また、湿気がこもりやすく中でカビが生えてしまったりすることがあるなど、プラスチック製品は比較的安価で入手しやすい反面、その耐久性にはいささか不安が残り、長期間の保管には不向きとも言えるでしょう。
対して、桐箱は強い直射日光を受け続ければ変形・変色はするものの、素材そのものの強度には大きな影響はありませんので、長時間日光にさらされることのない屋内で保管する分には材質の劣化による破損はほぼ心配ありません。
そして調湿効果を持つため、高い密閉性を保ちつつも内部が蒸れてしまうことを防ぎ、高い断熱性を持つことから気温差による結露の発生もありません。
また、桐は樹液の成分の中にタンニンという成分を多く含み、タンニンは抗酸化・抗菌・防腐・防虫の効果があることで知られています。
防カビの視点では調湿作用と相まって、高い効果を発揮します。
これらの優れた性質を持つ桐で作られた桐箱を使用することで、箱として中身を守るために重要な…
・耐朽性の向上
・防カビ・耐腐食性の向上
・シロアリ等の虫の食害防止(桐箱のみ)
が期待できます。
タンニンの効果が表れるのはそれを含む桐箱のみとなりますが、しっかりとした入れ物は比例的に中身を守る効果が高くなります。
外箱の破損によって大切な中身がリスクにさらされるような事がないように、大切なものの収納には、ぜひ桐箱のご利用もご検討ください。
個人のお客様でも、提灯をお持ちで、いざ使おうと思ったら穴が開いてしまっていたといった経験をお持ちの方や、この記事を読んで現在の保管状態や外箱に不安をお持ちになられた方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談ください。
弊社では様々な用途・大きさの桐箱をお客様のご要望に沿って製造しておりますので、提灯以外のものの外箱や保管箱をお探しの方からのご相談もお待ちしております。
お見積りだけのご依頼や、ご相談だけでも随時受け付けております。
お見積りをご希望の際にはメールまたはFAXから…
・提灯のサイズ(畳んだ状態の寸法をお伝えください)
・必要数量
をご連絡ください。
※お見積りはご依頼順に対応させていただいており、仕様、数量から専門の担当者が行っております。
お時間をいただく場合がありますので、予めご了承ください。
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お気兼ねなくお問い合わせいただけますと幸いです。